成城学園初等学校【独学的学校研究】

学校研究
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  1. 成城学園初等学校
  2. 小学校から始まった学校・成城小学校
  3. 成城学園創立者:澤柳政太郎(さわやなぎ・まさたろう)氏
    1. 「人間教育の原点は小学校にあり」
    2. 一番大事にしている言葉「求むる所第一義」(澤柳政太郎氏)
  4. 成城学園初等学校の4つの希望理想
    1. 個性尊重の教育(附・能率の高い教育)
    2. 自然と親しむ教育(附・剛健不撓の意志の教育)
    3. 心情の教育(附・鑑賞の教育)
    4. 科学的研究を基とする教育
  5. 文科省教育指導要綱との関わり
    1. 成城学園初等学校の4つの希望理想と、子供にとって必要な力(3つのコンピテンシー)との関連
      1. ・個性尊重の教育→①②③
      2. ・自然と親しむ教育①
      3. ・心情の教育①②③
      4. ・科学的研究を基とする教育
      5. 遊びは非認知能力を育てるのか?
      6. 学校全体が醸し出している雰囲気が安心できる場
  6. 成城学園第二世紀
    1. ・国際教育
    2. ・理数系教育
    3. ・情操・教養教育
  7. 成城学園第2世紀2030を策定中(第二プラン2030)
  8. 「ぶんしつひんぴん(文質彬彬)」
    1. 成城っ子の特徴
  9. 公立小学校や他の私立小学校にはない特色ある「教科」がある
    1. 学びの基本(毎日ワクワクドキドキの気づきの授業)
    2. 特色ある強化の数々
    3. 学校行事
      1. ・クラスデー
      2. ・スキー学校
      3. ・音楽の会
  10. 学校が求める子ども、保護者像は?
  11. 入学試験について(2023年)
    1. 日程について
    2. 入試問題について
      1. 知識を体験として覚えてもらいたい
    3. 面接で大切にしていること
    4. 考査で大切にしていること
    5. 運動考査で大切にしていること
    6. 行動観察で大切にしていること
    7. 入試に向けてご家庭で意識してもらいたいこと
  12. 先生に聞いたQ&A
    1. 1.私立と公立の違いとは?
    2. 2.私立小の方が良い点は?
    3. 3.日頃、どのようなことを大切に児童指導しているか
    4. 4.どんな児童が多いか
    5. 5.6年生にはどのような児童が多いか?
    6. 6.数ある学校の中で貴校が選ばれる理由
    7. 7.子供に期待すること
    8. 8.保護者に期待すること
    9. 9.三位一体教育のために父母に求めること
    10. 10.考査についての月齢考慮
    11. 11.先生が喜びを感じる瞬間
    12. 12.授業はクラス担任、専科?
    13. 13.保護者の学校活動への参加度は?
    14. 14.個性の尊重とともに、TPOを教える機会は?
    15. 15.安心できる場づくりが気を付けていることは?
    16. その他

成城学園初等学校

〒157-8522
東京都世田谷区祖師谷3-52-38
TEL  03-3482-2106
FAX  03-3482-4300
https://www.seijogakuen.ed.jp/shoto/

小学校から始まった学校・成城小学校

陸軍の士官を預かる学校からスタート

⇒数年前まで女子の受験が多かった

⇒現在、全校児童648名。 うち324名が男、 324名が女の子。つまり男女同数男女半々の学校



成城学園創立者:澤柳政太郎(さわやなぎ・まさたろう)氏

面接で創立者の名前を聞かれたことも!

長野県松本市・開智学校出身
東北帝国大学総長時代に初めて女子の入学を許可

「人間教育の原点は小学校にあり」

→私立成城小学校を創設。
私立成城学園創設趣意

一番大事にしている言葉「求むる所第一義」(澤柳政太郎氏)

ものごとの本質を見極めましょう、一番大事なことはなにか



成城学園初等学校の4つの希望理想

  • 個性尊重の教育
  • 自然と親しむ教育
  • 心情の教育
  • 科学的研究を基とする教育
    三位一体の教育

個性尊重の教育(附・能率の高い教育)

一人ひとりの生命は何ものによっても代えられない。自主自立。存分に個性を伸ばす。少人数教育による一人ひとりを大切にする教育。天分を生かした能率の高い教育を行う。

自然と親しむ教育(附・剛健不撓の意志の教育)

緑につつまれた自然環境の中、自然に浸らせながら心身の健やかさ、逞しさを育む。

例)個性尊重の教育
雑誌作りたい!
クラスの中で雑誌作り→クラス→全クラスに配る、図書室に置く、全先生に配る
卒業まで毎月やっていた

6年生が1年生の教室飾りをつくる
→全クラスそれぞれ異なるのが成城らしさ。



心情の教育(附・鑑賞の教育)

心と心の行き交う教育。子どもたちと先生との間に醸し出される情愛を基盤とし、情操豊かな人間性の育成をはかる。

異学年で日常のようにつながっている。
関係値をつくり、洞察力が育まれ、思考して実行。

科学的研究を基とする教育

教育研究は、教育の事実を対象とするものでなくてはならない。

その方法は実際的であると同時に、つとめて科学的基礎の上に立つものでなければならない。



文科省教育指導要綱との関わり

これからの時代に求められるチカラ(学習指導要綱・VUCA・非認知能力など)
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 全ての公立・私立小学校が教育で目指す児童の姿とは? 一人ひとりの児童が自分の良さや可能性を認識するとともに、あらゆる他者...

指導要綱(全ての公立・私立小学校が教育で目指す児童の姿)が示されている。

 

成城学園初等学校の4つの希望理想と、子供にとって必要な力(3つのコンピテンシー)との関連

①新たな価値を創造する力。

②対立やジレンマに対処する力。

③責任ある行動をとる能力。

・個性尊重の教育→①②③

個人中での興味関心、集団の中での個を大切にしている。そして一人ひとりの個性を引き出していく。
個性を大切にされる子どもは自信がつく。

自信がつくことで自分で考えたり、自分で価値を作りだす=①新たな価値を創造する力

作り出したものを発信する。

発信したものに対して、仲間や友達とぶつかり合う。

その時に、どう向き合っていくのか=②対立やジレンマに対処する力

自分でやれることが増えてくる。

責任が伴っていく=③責任ある行動をとる能力

・自然と親しむ教育①

学校自体が自然の多い環境+自然と関わる行事

心身を逞しく、健やかに育っていく

多くの経験が新たな価値を生み出していく根源となっていく

・心情の教育①②③

情操教育の中では学校内ではもめ事であふれている
成城学園では多くの大人が子どものケンカをとめない
自分たちで解決することを大事にしているから。

出来ないときに、大人や他者のチカラをかりていく
大人よりも友達が間に入った方がいいこともある。

そのようなことを経験として積んでいく。



・科学的研究を基とする教育

現代的な教育課題を踏まえて、新しい教育を模索している学校、教師

遊びは非認知能力を育てるのか?

自分のやりたいことに没頭して、失敗して、乗り越えて、新しい遊びが生まれる
探究的なサイクル

探究的にできる場が必要=安心できる場
遊びから非認知能力を生み出せる遊びにつながっていく

学校全体が醸し出している雰囲気が安心できる場

・間違えが許される失敗してもいい場
・成績表もない
・先生のことを友達を思っている

興味関心を育てるアプローチによって、より個性的になっていく
Well-being(ウェルビーイング)につながっていくことを昔からやっている。

ウェルビーイング(well-being)とは、身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念で、「幸福」と翻訳されることも多い言葉。

これまでのやってきたことを大切にしながら、常に変化している学校
・失敗する場の保証
・体験重視(やってみないとわからない、やってみて迷うこともある)
・大人の都合で止めない(子どもの論理、その子なりの論理)
・ルールが少ない(なんでもやっていいというわけではない、モラル、目配り気配り心配り)
・相手のことを考える、周りが見える
・成城っ子はコミュ力が高い(人との距離が近い)

非認知能力を育てる要素
・生活や遊びの中で生まれる創造性
・子どもの興味関心を広げることのできる環境

問題発見、問題解決を繰り返しながら力を獲得していく過程、プロセスが大切

大人の価値観で指導すると、自分の作品が分からない
大人が口を出すデメリット

パズルの絵:細かくすると組み立てられない
子:聞かない。やってごらん。
1/4ぐらいで組み立ててごらん。
どうしたら、組み立てられるかみんなで考えてごらん。
失敗が腑に落ちる。
ピースを大きくする。

自分で考えて、自分で間違えて、自分で失敗から学んでいく子たちであることを教師がわかっていることが大切だと思っている。



成城学園第二世紀

2025年(令和7年)砧移転100周年・成城100年

教育改革の3本柱

・国際教育

英語教育、国際交流

幼稚園から大学まで使える英語をアウトプットできるようにしている)

英語に強くなる小学校教育で特集(AERA English)

・理数系教育

論理的思考力の養成、デジタル・シティズンシップ教育

理科の実験室が2つある。標本だけでなく、体験できる展示がある。

中学・高等学校にはサイエンス棟がある。8つの理科実験室がある。高2から理数系コースもある。医学部・医学部に指定校推薦がある。

・情操・教養教育

成城小学校創設から106年目、高い人間性を育む成城教育。

本来一番大事にしていた音楽の会、劇の会といった情操を高める教育を得意として、幼稚園から大学まで一貫して行っている。



成城学園第2世紀2030を策定中(第二プラン2030)

2030年の成城学園の姿を思い描いているところ

自ら考え、実行に移す、そのためには成城学園で育まれたしなやかな知性、共感する心を大事にしたい。それらを骨子にしてプランを策定中。



「ぶんしつひんぴん(文質彬彬)」

創立者澤柳政太郎氏は「私立成城小学校創設趣意」の中で、古語に所謂『文質彬彬』たる教養ある紳士になり得る素地を作りあげるのが我が校の理想とするところであります。
と述べている。

  • 文:文様、表に出る
  • 質:質実剛健、質が高い中身
  • 彬彬:調和よく取れているさま

外にあらわれているものと、内に秘めているものを調和よくとれていることが澤柳氏の理想でもある。

成城っ子の特徴

OB:協調性、人とのつながりを大切にしている。
成城生の共通特徴はセンスのよさ。人当たりがいい。



公立小学校や他の私立小学校にはない特色ある「教科」がある

学びの基本(毎日ワクワクドキドキの気づきの授業)

・国語
・数学(創立時から「算数」ではなく「数学」)
。理科
・社会科
・英語(『AERA English英語に強くなる小学校選び2023』)
・音楽
・美術=絵・彫刻・工芸
・体育

特色ある強化の数々

・映像「元祖プログラミング教育」
・舞踊「身体表現の心情の教育」
・劇「本校発祥児童劇⇒学芸会」1921年~
・文学「文章表現の心情の教育」
・読書「本校発祥児童図書館⇒校舎の中心」
・散歩「自由散歩は好奇心と探検心を育む」
・遊び「自由遊びは豊かな人間関係を育む」
・つながり「まさに【成城らしさ】の学び」



学校行事

・クラスデー

日常の授業では体験できないらいなみっくな総合学習の時間。

郊外にでかけて見学・体験学習を行うことや、外部講師を招いて特別授業を行うことも。

高学年と低学年の異年齢で取り組む活動もある。

・スキー学校

・音楽の会

648名の全員合唱。学校教育ならでは。



学校が求める子ども、保護者像は?

  • 素直な子ども←吸収力のある子ども
  • 好きな子ども←特に大事
  • 成城教育を理解する保護者
  • 視野の広い保護者←我が子だけでなく、成城っ子全体の保護者として育てていく。

つながりを大切にし、1年生から6年生を一つのユニット。
広い視野で(時間・空間・次元)、学校教育に参画してもらいたい。



入学試験について(2023年)

日程について

6月5日~30日 授業見学
9月16日 入試説明会
9月12日~28日 授業見学

10月2日~5日 当日消印有効
11月7日男子 面接・交差①
11月9日男子 考査②
11月8日女子 面接・考査①
11月10日女子 考査②
11月12日午前8時webにて合格発表



入試問題について

基本的に身に着けて欲しい問題は大事にしてきた
・箸を使った問題(箸をしっかりと使える子になって欲しいという学校のメッセージ)
・行動観察
・親子面接

2022年度例
お菓子を買うためにここに32円出してください(生活経験を基にした問題)

家の人と一緒にお金を使って買い物した経験がありますか?
お金の価値を現物を見ながら感じてもらいたい

知識を体験として覚えてもらいたい

・散歩で線が引いてある→なんのための線、なんの看板?
・電車→このシートはなんのためにあるの?

面接で大切にしていること

・学園、初等学校への理解度
・ご家庭の様子

考査で大切にしていること

・話をきくことができるか、その理解度
・知らない大人と話ができる経験
・いろいろな観点で子どもを見ること

運動考査で大切にしていること

・指示が聞けること
・運動み向き合う姿勢
・楽しく取り組めているか
※運動能力がとても高いことを求めているのではない
すごくボールが遠くに投げられるこどもが成城っ子にふさわしい?

行動観察で大切にしていること

・初めて会う同世代の仲間とのかかわり方
・仲間や先生の話を聞くことができていること
・遊びの中での周りや自分の状況を調整する力
・素の子どもの姿を観察したい

夢中になって周りが見えていないということがないかな?

入試に向けてご家庭で意識してもらいたいこと

・学校主催のイベントへ積極的な参加
・成城への理解を深めてもらう(足を運ぶ、パンフレット、HP,インスタ)
・ご家庭での教育観のすり合わせ
・生活経験の積み重ね(コミュニケーション)



先生に聞いたQ&A

1.私立と公立の違いとは?

・教員が異動がない→長年醸成される雰囲気、校風

2.私立小の方が良い点は?

・卒業生がいつ戻ってきても、お世話になった先生がいて、歓迎してくれる

3.日頃、どのようなことを大切に児童指導しているか

・クラスごとにルールが違う(担任に回されている範囲が大きい)
・1-2年生、3-6年生で担任が持ち上がり
・教科担任制
・実験学習の多さ

4.どんな児童が多いか

・かしこまっている人はつらい(一見、お坊ちゃん、お嬢ちゃん学校に見られているがかしこまらず、お転婆な子が多い。また、それを認めている。学校の木に登って救急車に運ばれることがあっても上ることを規制しない。いろいろな経験をしてたくましく育ってほしい校風)
・先生のことをあだ名で呼んでいい

5.6年生にはどのような児童が多いか?

・個性を発揮できる子が多い(そういう子を認める校風)
・たくましさや生命力を感じる子が多い

6.数ある学校の中で貴校が選ばれる理由

・個性重視、自由を認める雰囲気(先生も個性的)
・遊び(自由遊び)

7.子供に期待すること

・子どもらしい子ども
・今を満喫する
・広く興味を持つ
・お手伝いを進んで行う
・毎年、箸を使う問題が出る(日常的に使えることが大事)

8.保護者に期待すること

・ある程度、お受験の準備は必要だが、子どもなりのキラキラさを失わないように。
・子どもの見本となる生活態度を



9.三位一体教育のために父母に求めること

子供たちは日々、成長する。視野の広さ。

10.考査についての月齢考慮

差がないようにしている

11.先生が喜びを感じる瞬間

毎日。子ども達一人ひとりがいろいろな顔を見せてくれるのが嬉しい。昨日と今日で顔が違う。

12.授業はクラス担任、専科?

先生は専門の先生が来ていて、担任をやってもらう。
3-6年生は教科担任制。中学校のような授業。

13.保護者の学校活動への参加度は?

学校の成り立ちが保護者と一緒にできてきた学校。
父母の会の活動に負うところが大きい、
一クラスに一年間、4人のクラス委員と一名の成城っ子史という保護者が作る雑誌がある、その編集員合わせて一クラスに5人のクラス委員いる。

在校時の保護者であれば、いつ何時学校に来られてお子様の様子あるいは所属するクラスの様子、あるいは学校の先生見ても構いませんという学校。
関わりを深く持とうとすればするほど、そういった機会が増える。
父母の活動にもですね。是非ともご協力を!

約2割が共働き。
来なければならないのは、最低限毎学期1、2度の保護者会・個人面談ぐらい。

14.個性の尊重とともに、TPOを教える機会は?

学級での姿。学級の方針で切り替えの仕方を学ぶ。
講堂での様子を見ると、わかる。ピアノ1音で姿が変わる。
本番直前まで袖でしゃべっていても、本番を意識できる子どもたち。

TPOを弁えるのは大人。
1年生と6年生は違う。学校全体が学びの場で、学校で失敗を繰り返し学んでいく。

15.安心できる場づくりが気を付けていることは?

もともとあった安心できる空気と
失敗をできる場。先回りして回避しない。
失敗を失敗と思わない。



その他

・アフタースクールはない。ただし、火曜日以外は16時まで学校にいることができて、学校で遊んだり勉強している子が多い。
・習い事に行っている子が多い(サッカーや野球、ダンスなどスポーツ系が多い)多い子は週5つなど多忙笑う
・朝7時45分に門が開く。
・通学1時間程度が多い。
・毎年5月ごろに方面別顔合わせがあり、近隣最寄り駅の生徒が顔合わせなどを行う。

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※【ご注意】
記載内容についてはあくまでも運営者が独自にまとめたものであり、上記記載についての間違い、解釈の違いなどがある場合もあるかもしれません。いかなる責任も取れませんので、公式HPにアクセスされるなりして、ご自身で真偽についてお調べください。

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