全ての公立・私立小学校が教育で目指す児童の姿とは?
一人ひとりの児童が自分の良さや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値ある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが求められる。
(2017年改訂の小学校の学習指導要綱の序文)
OECDラーニングフレームワーク
小学校の学習指導要綱の考えの根底にあるのがOECDが2015年に示したラーニングクレームワーク。
2030年に向けた学習の枠組み。
ウェルビーイング2030
すべての人々が個人的にも社会的にも健やかに生きることができる未来。その創造を教育が目指すべき最終地点として示されている。
子供にとって必要な力(3つのコンピテンシー)
- 新たな価値を創造する力。
- 対立やジレンマに対処する力。
- 責任ある行動をとる能力。
この三つが大切であると言われています。
この3つが必要といわれる背景にVUCA(ブーカ)の時代
私たちが過ごして行く時代はとても変動的、不確実で複雑で曖昧である。
- V(Volatility:変動性)
- U(Uncertainty:不確実性)
- C(Complexity:複雑性)
- A(Ambiquity:曖昧性)
良い成果が見えにくい世の中になっていく。
だからこそ、この3つのコンピテンシーが必要。
その背景にさらに
社会構造の変化
ここまでは産業社会だったものが知識知識基盤社会に変化している。
産業社会(テストなどで測れる正解がある社会)
求められた人は
- 決められた仕事をいかに能率よく片付けるか
- 素早く問題を解ける人
- 言われたことをちゃんとできる人
それによって安定的な生産と労働が生まれ、社会全体が富を増してきたという構造。
↓ 知識基盤社会(状況における最適解を探す社会)
一つの正解がない
『状況における最適解』というのがその都度自力で、しかもいろんな他者と協働しながら生み出していかなければならない。
複雑で曖昧で様々な状況が生まれているということ。
知識基盤社会で必要な力が「非認知能力」
非認知能力=テストで測れるスキルじゃなくて、テストで測ることができないスキル。
1.自己認識
自分に自信を持つ、自己肯定感が高い、やりぬく力、自分を信じる力、
2.意欲
やる気がある、意欲的である
3.忍耐力
忍耐強い、粘り強い、根気がある
4.自制心
強い意志を持っている、精神力が強い
5.メタ認知ストラテジー
自分の状況やスキルを把握できる、判断力、行動力
6.社会的能力
コミュニケーション能力やリーダーシップがある、協調性、思いやり
7.回復力・対処能力
立ち直りが早い、出来事に対して上手に対応できる、応用力、楽観性、失敗から学ぶ力
8.創造性
創造性がある、工夫ができる
9.性格的な特性
誠実、好奇心旺盛である、協調性がある、外交的である
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